自然環境が保全され、貧しい人々の生活が保障されるには、最低限平和が確保されていなければなりません。
万博の理念でもある「自然の叡知」のもとで、21世紀人類が直面している課題に対して、私たちは市民としてそれぞれどのように考え、どのように行動しなければならないのでしょうか。
「愛知アピール」は、地球規模の課題解決に向けて、「(市民一人ひとりが自分の)できることから始めよう」と呼びかけています。
*「地球平和フォーラム」の成果は、日中英仏4ヶ国語で『地球平和フォーラム報告書』としてまとめられ、世界の指導者、関係国際機関・国内機関に送付されました。
また、愛知県の全小中高等学校にも届けられました。
・「地球平和フォーオラム」では、小中学校の生徒たちが、当日の課題であった世界平和に向けて、それぞれの考えをいきいきと語ってくれました。
このフォーラムに先だって、4月23日に愛知芸術文化センターで開催した学校の生徒・一般市民を対象とした「地球平和シンポジウム」でも、こどもたちは、途上国の貧困問題など、自分たちが日常経験しない事態についても正面から取り組んで、真剣に考えていました。
これらのフォーラム、シンポジウムなどでのこどもたちとの交流を通じて、「地球平和フォーラム」主催者たちは、「地球平和フォーラム」を万博のひとつのイベントに終わらせることなく、万博終了後も、みらいを担うこどもたちのために、「愛知アピール」の精神を継承する事業を何らかの形で継続すべきではないか、と考えました。
万博での体験やシンポジウムなどでの新しい知見に応えて、こどもたちはみらいに向けた創造力を発揮しました。
そこで、「地球平和フォーラム」の主催者たちは、20世紀世代の自分たちの体験・経験をこどもたちに直に伝えることを通じて、こどもたちが「気づき」、自分で「考え」、世界の人々とともに自分たちのみらいを切りひらいて行くきっかけとなるような事業について検討しました。
・ 2007年7月28日、「特定非営利活動法人愛・知・みらいフォーラム」が、上に述べたように、「愛知アピール」の精神を継承して、みらいを担うこどもたちが、環境、貧困、紛争などの地球規模の課題を、自らの日常生活とのつながりの中で理解するための教育的支援を実施するために、「地球平和フォーラム」主催者を中心として、学校関係者、経済界関係者、行政関係者など各界からの参加を得て設立されました。
役員や賛助会員については、2.をご覧ください。
「愛・知・みらいフォーラム」の事業内容は、上に述べたように、「愛知アピール」の精神を継承して、みらいを担う子供たちが、環境、貧困、紛争などの地球規模の課題を、自らの日常生活とのつながりのなかで理解するための教育支援を実施するものです。
実際には、愛知県下の中学校・高等学校が行う「国際理解教育授業」に、学者、海外経験者など国際的に豊かな経験を持つ講師を学校に派遣して、環境、貧困、紛争など地球規模の課題をわかりやすく学んでもらう「出前授業」を、また、2011年度からは、夏休みに入って、県内在校の高校生を対象に国際理解教育の「特別講座」を実施しています。